九州大学病院 睡眠時無呼吸センター

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睡眠時無呼吸症候群って?

無呼吸症候群

 睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome=SAS)とは、睡眠中に呼吸が止まった状態(無呼吸)や止まりかける状態(低呼吸)を繰り返し、気がつかないうちに幾度となく目覚め、その結果、昼間眠かったり頭痛がしたりといった症状を示す病気です。

 無呼吸・低呼吸の主な原因として、上気道、すなわちのどの部分の閉塞が挙げられます。この上気道の閉塞は、肥満に伴う上気道軟部組織への脂肪沈着、扁桃肥大、巨舌症、アデノイド、小顎症などの形態的異常や、呼吸の際に喉を開くように働く上気道の筋肉の活動の低下などによる機能的異常によりおこります。また、鼻中隔湾曲庄や鼻アレルギーなどの鼻の疾患も、SASを増悪させます。

いろいろな無呼吸

SASには基本的に閉塞型と中枢型の二種類があります。
原因や治療法もそれぞれ異なります。

●閉塞型睡眠時無呼吸症候群(Obstructive Sleep Apnea Syndrome=OSAS)
最も一般的な睡眠時無呼吸症候群です。胸部や腹部の呼吸活動は行われているにもかかわらず、上気道の閉塞のために、鼻や口での呼吸がなく無呼吸となるものです。大きないびきを伴うのが特徴です。
●中枢型睡眠時無呼吸症候群(Central Sleep Apnea Syndrome=CSAS)
肥満症の場合、体重減少が基本です。10㎏の減少でかなりの改善が期待できます。
●CPAP治療(持続陽圧呼吸装置)
中枢神経系(脳)の疾患により呼吸制御系が障害され無呼吸となるもので、呼吸をさせる命令が止まってしまうために無呼吸が起こります。脳疾患患者や心不全患者に見られる無呼吸のタイプです。
●混合型睡眠時無呼吸症候群(Mixed Sleep Apnea Syndrome=MixedSAS)
その名の通り、閉塞型と中枢型が混合したものです。

睡眠時無呼吸症候群を放置しておくと…

 重症なSASを未治療で放置した場合、眠気により日常生活へ支障をきたすだけでなく、 高血圧や糖尿病などといった生活習慣病を発症させやすくなったり、不整脈などの心臓病を 起こしやすくなったりすることが報告されています。

<循環器疾患・内科疾患と睡眠時無呼吸症候群>
高血圧 数多くの研究から閉塞性睡眠時無呼吸症候群の患者さま、特に重症の睡眠時無呼吸症候群では血圧が上がり、こうした患者さんではCPAPなどの治療を行うことで血圧が低下することが示されています。特に夜間血圧や早朝血圧の上昇と関連が深いものと考えられています。軽症の高血圧であれば、睡眠時無呼吸症候群の治療のみで血圧のコントロールが可能なこともあります。
心不全 心機能が低下している患者さんでは、いびきを特徴とした閉塞性睡眠時無呼吸症候群だけではなく、脳からの呼吸命令が停止したり、過剰な呼吸をしたりという状態を繰り返すことがあることが知られています(チェイン・ストークス呼吸)。こうした呼吸を是正することで心不全の悪化を妨げる可能性があることが示されています。また、この呼吸の有無にかかわらず、呼吸時に陽圧をかけることが心不全患者様の長期的な寿命を延ばす可能性があることも、最近盛んに研究されるようになっています。
心機能が悪い患者様に閉塞性睡眠時無呼吸症候群が合併すると、弱った心臓にとってさらなる負担となるため、閉塞を取るようなCPAP治療などが推奨されています。
不整脈 睡眠時無呼吸症候群の患者様で心房細動などの不整脈が合併することが多いことが報告されており、不整脈を生じる原因の一つとして考えられています。重症の睡眠時無呼吸症候群を放置したまま不整脈治療を行っても、治療成績が悪いとの報告も最近多くみられるようになっています。
大動脈疾患 閉塞性睡眠時無呼吸症候群では夜間常に胸の中が強い陰圧となります。このため、胸の中にある臓器である胸部大動脈は夜間常時陰圧にささされ、拡大することがあります。特に、先天的に動脈が弱い病気がある患者様では注意が必要です。
心筋梗塞
脳梗塞
重症の睡眠時無呼吸症候群の患者様では、心筋梗塞の発症時間が夜間に多いことが知られています。これは、夜間に気道が閉塞していることに対して呼吸を行おうと強い努力を行うことによる緊張や無呼吸によって生じる低酸素状態が関与しているものと考えられています。同様に、重傷睡眠時無呼吸症候群の患者様で長期的に見て脳梗塞が増えるとの研究結果もいくつも出ており、特にメタボリック症候群のように、多くの血管危険因子をお持ちの患者様では要注意です。

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